Mozart's Dialogue Vol. 7

コンサートシリーズ「Mozart’s Dialogue」は、モーツァルトが当時使用していた鍵盤楽器（フォルテピアノ、クラヴィコード、チェンバロ）を通して、モーツァルトの魅力を楽しんでいただきたいという思いで2011年より続けて参りました。第6回から、ヴァイオリンソナタ全曲をお届けしています。
今回は、モーツァルトが10歳の時にオランダで書いた6つのソナタを、チェンバロとヴァイオリンで演奏します。これらは「ヴァイオリン伴奏付きのチェンバロソナタ」という前古典派のスタイルで書かれていますが、両方のパートから少年モーツァルトの弾けるようなエネルギーが感じられます。今回はさらに、その後のイタリア旅行で出会った作曲家、ナルディーニとリンリーのソナタを演奏します。モーツァルト自身はイタリアでヴァイオリンソナタを書いていませんが、多くのオペラ作曲家や弦楽器奏者たちとの出会いがありました。ナルディーニは優れたヴァイオリニストで、父親のレオポルトは彼の演奏を高く評価していました。ナルディーニの弟子のリンリーはモーツァルトと同い年の天才作曲家で、お互いにヴァイオリンを演奏し合い交流を深めました。
前回に引き続き、モーツァルト愛を共有する髙岸卓人さんと一緒に旅路を辿ります。ヴァイオリンとチェンバロの掛け合いからみえるモーツァルトの音楽旅を、ぜひ会場で一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。